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寄付月間キャンペーン2023 エッセイ②

  • rin
  • 2023年12月5日
  • 読了時間: 4分
寄付月間キャンペーン2023 エッセイ②:凸凹な自分のいちばんの味方

凸凹な自分のいちばんの味方

執筆者:rin


🎙️音読はこちら

凸凹な自分のいちばんの味方


急にのどが痛くなった。人手不足の職場で仕事を休むことは難しい。息子の夕ご飯はお弁当屋さんで購入した。


私の熱は37.8℃あったが「これは風邪。早目に寝て絶対に治す」と決意し、息子がゲームで楽しんでいる声をBGMに布団をかぶる。きっとこれで明日はいつも通り元気になって職場に行けるはずと祈りながら眠りについた。


祈りもむなしく、起床時に熱を計ると、体温計には38.0℃の数字が表示された。さすがにこれでは出勤はできない。みんなに迷惑をかける、申し訳ないと思いながら休みの連絡を入れた。


結果として私は肺炎で、熱は5日間続いたのだった。


この5日間、私が考えたことは、同僚たちから「rinさんなんかいなくてもなんとかなるから大丈夫」と思われているんじゃないだろうか。私の居場所なんてなくなるんじゃないか、ということだった。次に出勤する時には、私の机もなくなっているかもしれない。


私が逆の立場であれば、病気で休んでいる同僚に対して、そのようなことは思わないし復帰することを心待ちにする。「自分を大切に」「自分に優しく」そう言うことは簡単なのに、実行することはなんて難しいのだろう。


一人で闇に落ちている中、ふと光の声が届いた。


「強みというものは、気持ちが落ちているときは消えちゃう。強みはいつでも見える場所に置いておくといいよ」


これは、以前人生の幸福度の上がり下がりをチャート形式で表現するライフラインチャートのワークに取り組んだ時の講師の言葉である。


そのワークは、自分で描いたライフラインチャートから、幸福度が高いときと低いときの共通項を見つけたり、その共有項から見えてくる自分の強みと弱みを他の参加者と対話をしながら、自己探求していくものだった。


その時につくった自分のワークシートを机の中から出して見てみると、自分の強みは①向上心があること、②我が道を進めること、③失敗は経験と考えてすぐ行動することだった。


そうだった!本来の私は、いろいろと学ぶことが好きで、いいと思ったらすぐやってしまう行動力のある人だった。今度こそ、いつでも強みを思い出せるようにとワークシートをそっと壁に飾った。


5日後、熱も下がり、恐る恐る職場に行くと、私の机がちゃんとある。お仕事もある。休んだことを責める同僚もいない。当たり前だが、その当たり前が心地よい。


人生は何があるかわからない。むしろ、人生凸凹(でこぼこ)のほうがおもしろいはず。こんど気持ちが落ちたときは、壁に飾った自分の強みを見て自分で自分をエンパワーできる。私はもう大丈夫だ。


そして、人生凸凹と同様、人間凸凹のほうがきっと魅力的なのではないだろうか。凸凹があることで、まるでパズルのピースのようにピタッとはまる環境に出会い、自分の力を発揮していけるのではないかなと思う。


自分自身の凸凹があるからこそ力を発揮できる場がこの世の中にあることを信じたい。そして、私の凸凹のピースと合う人と出会い、それぞれの強みを発揮しあえる世の中を、出会った人と共に歩んでいきたい。


そのために、自分の強みをいつでも携えていけるように、こうした自己探究の時間を、これからも意識的にとっていこう。そんな終わりのない旅を、楽しみながら続けていきたい。




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最後までお読みいただきありがとうございました。このエッセイは、寄付月間キャンペーン2023のために、シングルマザーのrinさんが執筆しました。
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